日本画家 井木紫人について

2002年、素晴らしい金魚(らんちゅう)と出会いました。
らんちゅうの模様や泳ぎ、美しさ、形、すべてに魅かれました。
それから「誰も描いたことのない金魚画を描きたい!」
と思いはじめ伊藤若冲の鶏ように家の庭で本格的に金魚を飼い始めました。
より自然に近い形で飼育し本格的な飼育方法を学び試行錯誤を重ね、本当の金魚の楽しみ方を知りました。
そのすべてを絵にすることこそが自分の進むべき道だと考えました。

〜掲載誌とご購入について〜
日本画家 井木紫人の作品購入については(株)美術新星社 発行『美術市場2013』、株式会社美術年間社の『美術年間 art annual 2013』掲載に基づき1号=¥35,000よりとさせていただきます。

ART studio GENCOについて
『アートスタジオジェンコ』はイラストとデザインを中心としたブランドです。井木紫人は日本画、ジェンコはイラスト&デザインです。日本画作品とは価格が異なっております。



お問合せ先 ranchiu@hm10.aitai.ne.jp
日本画家 井木紫人

2014年1月12日日曜日

材料のウンチク

 〆切に追われ、やっと乾き待ちでホッとしております。丁度今、綺麗な岩絵具を準備しましたのでせっかくですから、日本画のお話でもいたしましょう。




 日本画の絵具は『岩絵具』といわれる天然の石や珊瑚、貝などを砕いて精製されたものです。いわゆる天然鉱物的なモノです。この色は『岩華(いわかば)』といいます。鶏冠石、またの名をオーピメントリアルガーと言うらしいです。古くから花火の材料に使われてり、古代エジプトでは顔料として使われていたと資料に書いてありました。日本画では顔料として15g=約620円ほどで売買されています。これは時代で変わってきます。材料が天然資源なので減ってくればおのづと高くなります。我家にあるのはこの値段です。袋と皿に出したのを入れて、全75g=¥3,100となります。この程度ですとバック(背景)をサラッと塗ってしまうと、あっ!ちゅーまに終わります。ホント泣けてきます。これを活かした描き方をしたいものと常々考えております。



 続きまして『乳鉢』。これも我家にたくさんあります。ベビーサイズから丼ぶりサイズまで。絵具の種類によって粘土質の絵具を使います。『水干(すいひ)』といいますが、粘土質の絵具といっても乾いておりますので、カッチカッチですよ。それを乳鉢でゴリゴリ!スリスリ!ゴリゴリ!スリスリ!時間をかけて砕きます。ココで時間を惜しむと結果、発色が悪くなりますので丁寧にスリスリします。後に膠(ニカワ)と水を混ぜて描きます。


 続いて、刷毛(はけ)ですが、ボクは2m近い絵も描きますので、小さい筆や刷毛ではキレイに塗れません。当然、幅が広ければ高価になります。筆のお金がモッタイナイといって惜しむとイイ絵は描けないように思います。これは経験で学びました。道具はその場その場の場面にあった最適なモノを使うべきだと思います。


ウンチクでした。

よし!また描こう。