日本画家 井木紫人について

2002年、素晴らしい金魚(らんちゅう)と出会いました。
らんちゅうの模様や泳ぎ、美しさ、形、すべてに魅かれました。
それから「誰も描いたことのない金魚画を描きたい!」
と思いはじめ伊藤若冲の鶏ように家の庭で本格的に金魚を飼い始めました。
より自然に近い形で飼育し本格的な飼育方法を学び試行錯誤を重ね、本当の金魚の楽しみ方を知りました。
そのすべてを絵にすることこそが自分の進むべき道だと考えました。

〜掲載誌とご購入について〜
日本画家 井木紫人の作品購入については(株)美術新星社 発行『美術市場2013』、株式会社美術年間社の『美術年間 art annual 2013』掲載に基づき1号=¥35,000よりとさせていただきます。

ART studio GENCOについて
『アートスタジオジェンコ』はイラストとデザインを中心としたブランドです。井木紫人は日本画、ジェンコはイラスト&デザインです。日本画作品とは価格が異なっております。



お問合せ先 ranchiu@hm10.aitai.ne.jp
日本画家 井木紫人

2012年8月29日水曜日

刷毛


<筆の話>

 日本画には面相筆だけでなく平筆と、もう一つ刷毛(ハケ)を使います。
たくさんの面積を塗るためだけでなく、日本画独特の「ぼかし」に使ったりします。「ぼかし」とは一旦鮮明に描いた線や面の上に、ちゃぷちゃぷに薄くした岩絵具をぶっかけるんです。そーすると、そのやり方次第では山の景色にある霧や朝モヤのようなガスっぽくさを表現することができるんです。これは「描く」のではなく、「かける」という仕事。このテクニックは大変難しく簡単にはできません。思い通りのガスを描くには熟練が必要となります。
 
 もう一つの効果は背面に「おくる」ということ。「おくる」とは手前よりも後ろへということです。ぼかすことで背面側に行くんですよね〜ぼやける事で鮮明な線やよりも背面側に見えるんですね〜目の錯覚ですね!オモロイでしょ〜

 これらの仕事は面相筆ではできません。刷毛でしかやれないのです。ちなみにこの刷毛の毛を止めてるいる「糸」は絹糸を何十にもゆった糸で止められております。こちらの糸も職人の仕事によりできております。

 日本画は岩絵具です。塩の粒くらい粗い岩絵具もあれば、メリケン粉くらい細かい粒子の岩絵具もあります。同色に15種類もの粒子の粗さがあるんです。そのバリエーションの多い絵具を用途に応じて使い分けるんわけです。その色の発色や溶け方を考えながら塗ります。番組『なんでも鑑定団』に出てくる掛軸や屏風はすべてこの岩絵具とこれらの筆たちで描かれています。