2012年8月29日水曜日
刷毛
<筆の話>
日本画には面相筆だけでなく平筆と、もう一つ刷毛(ハケ)を使います。
たくさんの面積を塗るためだけでなく、日本画独特の「ぼかし」に使ったりします。「ぼかし」とは一旦鮮明に描いた線や面の上に、ちゃぷちゃぷに薄くした岩絵具をぶっかけるんです。そーすると、そのやり方次第では山の景色にある霧や朝モヤのようなガスっぽくさを表現することができるんです。これは「描く」のではなく、「かける」という仕事。このテクニックは大変難しく簡単にはできません。思い通りのガスを描くには熟練が必要となります。
もう一つの効果は背面に「おくる」ということ。「おくる」とは手前よりも後ろへということです。ぼかすことで背面側に行くんですよね〜ぼやける事で鮮明な線やよりも背面側に見えるんですね〜目の錯覚ですね!オモロイでしょ〜
これらの仕事は面相筆ではできません。刷毛でしかやれないのです。ちなみにこの刷毛の毛を止めてるいる「糸」は絹糸を何十にもゆった糸で止められております。こちらの糸も職人の仕事によりできております。
日本画は岩絵具です。塩の粒くらい粗い岩絵具もあれば、メリケン粉くらい細かい粒子の岩絵具もあります。同色に15種類もの粒子の粗さがあるんです。そのバリエーションの多い絵具を用途に応じて使い分けるんわけです。その色の発色や溶け方を考えながら塗ります。番組『なんでも鑑定団』に出てくる掛軸や屏風はすべてこの岩絵具とこれらの筆たちで描かれています。
2012年8月28日火曜日
筆の話
右から『長峰面相筆』、『則妙筆』、『連筆』。
ボクが1番使う筆です。
イヤラシイ〜話、『連筆』にいたってはこれで¥8,400ナリ。
だって『則妙』が3本付いてるのと一緒だもんね。
「高け〜〜!」
これは日本画の筆の一部です。もっとたくさん種類があります。描く絵によって筆も異なります。もちろん天然の動物の毛ですよ。日本画の筆は高いだけに筆持ちもイイし、穂先も鋭くて使いやすいです。残念なのは日本画は砂の絵、簡単にいえばサンドペーパーの上に筆を走らせてのとイッショ。なので、減りも早いです。
100〜150号の絵を描きあげるといつも筆先が減ってしまいますので、面相筆に限っては毎回買っております。
これはボクだけかもしれませんが、ダメになった筆もカスタムして再利用するためとってあります。何分にも高い筆でございます。大切に最後まで使い切るよう努めております。
日本画家 井木紫人
2012年8月26日日曜日
4年越し
数ヶ月前に、「前から井木さんの知合いの方にランチュウのいらないのがあったらくださいとお願いしてあったのに〜聞いてみえませんか?」っと見知らぬに。
「あ?い、いいえ!知りません。聞いてませんよ。」
「うん、もーーー!、4年前からですよ〜」
「あっ!は〜。よ、よ、四年前から!わ、わ、分かりました。そしたら今度ハネる時がきたら電話を差し上げますね。」
「はい!待ってます」
こんなやり取りがあって、今日時間を作って40匹の中から8匹をハネました。
らんちう師匠に言わせれば「この時期ならせいぜい、残りは4匹か、5匹にしないとね。遅いね。大きくならないよ!」と言われてます。
そこなんすよね〜安全パイで多めに残さないと心配なんですよね〜そうは言っても成長と共に悪い箇所もアラワになってきますので、迷わずハネます。
その数匹を先の人に届けました。スゴく喜んでくださいました。
お礼に『シソ味噌』なる赤みそと畑で摘んだシソの葉っぱを混ぜたホントの手前味噌をくださいました。ご飯にのっけたら美味そう〜!
金魚が味噌にバケました。
2012年8月19日日曜日
乾く
真夏は過酷です。
身体が暑い!のはわかっていますが、空気も暑いのです。
絵が乾いてくれるのは大変ありがたいのですが、皿の上の絵具も乾くのが早いです。
日本画は1色塗ると乾くまで次の色が塗れません。
よって、乾き待ち時間となります。
その間に皿の上の絵具が乾いてしまわぬようフタをします。
これでしばし待ちとなります〜
秋までお見せできないのが残念!
一生懸命、秋の新作描いてます。
2刀流にございます。
「ヘッヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ!」
2012年8月18日土曜日
残暑見舞い
まだまだ暑い日が続きますね〜
みなさん楽しいお盆休みをどうお過ごしでしょうか。
ボクは毎日の金魚飼育と絵に追われております。
田舎暮らしとはいえ、昼間は暑いです。
日陰に入ればやや涼しいのですが。
残念ながら2階の絵の部屋は、これまたクソ暑いんです。
しかも、クーラーぶっ壊れました…ブツブツ…。
「金魚でも見て涼しも!」
野鳥の生態
いまだに鳥が大好き。
昔は鳥ばかり描いてました。
今は金魚。
朝、ウォーキングしてるときも野鳥の声が聞こえると気になります。空を飛んでる、アオサギ、トビ、ツバメ、スズメ、シジュウカラ、が気になりますね〜ペットショップに行けば必ずインコ、文鳥、観ますよ。
観てるだけで生態が見えてきます。
そこが楽しいのであ〜る。
2012年8月16日木曜日
2012年8月12日日曜日
2012年8月11日土曜日
2012年8月6日月曜日
2012年8月5日日曜日
色揚げ
昨日申した通り稚魚たちに色の変化が起きてます。『色揚げ用』のエサへと変えていきます。
色揚げ用のエサには、こんな効果があります。体色には身体に必要な成分が必要となります。また、歳をとれば色が落ちていく場合もあります。維持させるには、必要な栄養素が求められます。このエサには金魚の色揚げに高い効果を示すカロチノイド(アスタキサンチン)を強化配合されてます。さらにスピルリナを最適な割合でブレンドすることにより、体表の赤地をより鮮明にするらしいです。
常に稚魚は目が離せません。ここからも気合いが入ります!
2012年8月4日土曜日
今まさに!
ランチュウに限った話じゃありません。
普通の金魚の赤色は最初からではありません。徐々に色が変わっていきます。
写真上から1、2、3、4。
1が産まれてからのガンメタ色。
3がガンメタから黄色へ
4徐々にガンメタ色がなくなり、黄色が出てきます。
2黄色が抜けて、白色や赤色に変わっていくんです。
これが色変わりの工程。
今、まさにそんな時期なのです。
赤、白、更紗、模様も様々。
人間に力で思った色や模様にはできません。
だからイイんです。。
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