日本画家 井木紫人について

2002年、素晴らしい金魚(らんちゅう)と出会いました。
らんちゅうの模様や泳ぎ、美しさ、形、すべてに魅かれました。
それから「誰も描いたことのない金魚画を描きたい!」
と思いはじめ伊藤若冲の鶏ように家の庭で本格的に金魚を飼い始めました。
より自然に近い形で飼育し本格的な飼育方法を学び試行錯誤を重ね、本当の金魚の楽しみ方を知りました。
そのすべてを絵にすることこそが自分の進むべき道だと考えました。

〜掲載誌とご購入について〜
日本画家 井木紫人の作品購入については(株)美術新星社 発行『美術市場2013』、株式会社美術年間社の『美術年間 art annual 2013』掲載に基づき1号=¥35,000よりとさせていただきます。

ART studio GENCOについて
『アートスタジオジェンコ』はイラストとデザインを中心としたブランドです。井木紫人は日本画、ジェンコはイラスト&デザインです。日本画作品とは価格が異なっております。



お問合せ先 ranchiu@hm10.aitai.ne.jp
日本画家 井木紫人

2013年7月14日日曜日

最後の時



《形に残す思い》

 昨日お世話になった叔父さんが亡くなった。ボクにとって親父代わりとなってくれた人です。数々のいろんな場面で迷惑をかけて助けてもらった人。停学になった時にも一緒に学校に行ってくれたり、事故を起こした時にも謝りに行ってくれた。いつも道を外したときにいてくれた人です。

 叔父さんはとても几帳面な人で地域の人からも信頼されていた。みんなから頭を下げられ議員をしたこともあった。人望もアツイのだ。几帳面差からいえば、毎日カレンダーに今日あった事やおぼえ書きをたくさんしていた。それもビッシリだった。それをネタに毎日日記を書いていた。その日記も何冊もあった。

 84歳の人生が昨日終わった。その人が生きてきた最後である。死に対して恐れるものはない。そこに現実があると考える。悲しさというより、感謝の気持ちでいっぱい。

 几帳面な叔父さんの最後を形として残したくて、写真を撮ります。本人の最後の最後まで形に残すのは少し滑稽なことなのかもしれないけど、叔父さんらしい最後を残したいと思いました。

その昔、親父が死んだとき。眠っている親父の顔をスケッチしました。お通夜の夜は時間がたっぷりあります。これでも画家の端くれ、最後に自分にできることは?と考えた時、自然に鉛筆を手に取りました。

 かのピカソにもそんなエピソードがありました。ピカソのスケッチは想像もつかないくらいに写実である。本当にスゴイのである。

 いつも思う。
もし、自分にしかできないことがあれば、それは精一杯したいと思う。ボクにしかできないことで喜んでもらえるのならという思いである。